ある日の夕刻、わたしは自らの心と向き合うために一人部屋のベッドの上で瞑想に励んでいた。
カーテンを閉めて照明を落とし、できる限り集中することができるであろう環境を整える。
わたしは静かにまぶたを閉じた。
心の中に入ると、騒がしい思考の群れが現れる。
群衆のざわめきの中に入るような感覚である。
わたしはそれらを無視する。
思考は意識の表面に存在している。
所謂、顕在意識と呼ばれる場所である。
思考に対して意識を合わせと、顕在意識に 捕らわれてしまう。
それでは自らの心の中に入ることはできない。
顕在意識にとどまってしまっては、自らの心と向き合うことはできないのである。
瞑想において大切なことは、顕在意識を通り越して潜在意識にまで到達するということなのである。
わたしは思考の群れが通り過ぎるのをただひたすらに待った。
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