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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年10月14日日曜日

追憶 236

それはどこまでも深い闇であった。
浮いているのか、沈んでいるのかは分からなかったが、その闇の中にいるとわたしは自分自身を感じずにはいられなかった。
それはまるで自分自身との対話である。
自分自身のネガティブと対面しているようであった。
この感情をわたしは幼い頃から知っている。
いつもわたしの胸の中でわたしを痛め付け、心に傷を残そうとする。
しかし、わたしが傷付くと決まって精一杯に擁護(ようご)したりもする。
信用ならない奴である。
しかしながら、わたしはどこかでこの「信用ならない奴」を頼りにしていたのである。
弱い自分をかばってくれるのが劣等感であったからだ。
傷付けられることよりも、擁護してくれることを自分の中で強く印象付け、劣等感の行為を正当化してしまう。
その度にわたしは心を歪ませた。
この感情は常にわたしを困らせていた。
わたしが沈んだ闇、それはいつの頃からか心に芽生えた「劣等感」そのものであった。

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