胸の中のモヤモヤに意識を合わせると、そこにはコールタールのような黒い物体が存在しているのが見えた。
黒い物体はとても陰湿で、感覚的には「重たい」という表現が合致しているだろう。
それはとても破滅的な臭い?を放っており、わたしは近付きたくないと思った。
しかしながら、わたしはそれを異物として認識している。
どうにかして、体外へと排出しなければならないのだ。
わたしは意を決して、その黒い物体に手を延ばし掴んでみた。
すると、わたしは全身が総毛立つのを感じ、強烈な吐き気と嫌悪感を感じずにはいられなかった。
黒い物体にわたしは沈みそうになる。
黒い物体はわたしを飲み込もうとしているように、心を侵食してくる。
わたしは深い闇に沈んでしまうような感覚に陥り、その中で意識が遠のいていくのを感じていた。
「まずい…」
そう思ったが、わたしは方向感覚を失い、暗闇に身を任せるしかなかった。
0 件のコメント:
コメントを投稿