このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年10月10日水曜日

追憶 232

それから、瞑想の度に身体はわたしの意思を離れて自由に動いた。
とは言っても、あぐらをかいた状態で前後左右に揺れたり、尾てい骨を基準にして駒のように回ることがほとんどだった。
わたしは自らの意思以外の力によって自らの身体が動くこの不思議な感覚の虜になっていて、まるで中毒のようにはまっていたのである。
ふわふわと重力から解放されるような感覚というものは、わたしの心を強く掴んで離そうとはしなかった。
興奮状態とは違うが、心は高揚しているように思える。
その高揚感は心地良く、わたしを虜にしてしまう。
わたしは実験的に何度も意識的に身体の動きを止めてみたが、しばらくするとどうしても勝手に動き始めるのであった。
そして、身体の動きを無理矢理に止めると、吐き気にも似た違和感が襲ってくるような気がするのであった。
それは、この不思議な心地良さを知ってしまったからであろう。
重力からの解放?物質的世界から意識的世界への移行?
何とも表現することが難しいのだが、今までのわたしの常識を覆す出来事であったには違いない。

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