わたしが決意を新たにした時、初めにわたしのところに来た狐がどこからともなく現れた。
どこからともなく現れた狐はわたしを確認し、それから威嚇を続ける狐の元に向かった。
威嚇を続ける狐の方は、もう一方の狐に対して何の反応もしなかった。
威嚇の手を緩めようとはしないのである。
それほど緊張していたのだろう。
威嚇を続ける狐に構わず、狐はその身体と大きな尻尾を威嚇を続ける狐の身体に絡ませた。
犬がじゃれ合うように身体を擦り付けるのであった。
しばらくそれを続けていると、威嚇をしていた狐の緊張が少しばかり緩んできたように思えた。
この狐は、威嚇を続ける狐のことを大切に思っているようである。
二匹は仲間なのであろう。
その時、わたしは気持ち悪さが胸に込み上げてくるのを感じていた。
それは車酔いをした時のような吐き気であった。
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