意識を合わせ直すと、見えてくる景色がいくらか違ってくる。
ハクの仕草の中にも今までとは違う意思が読み取れるようになった。
自らの「深さ」や思いの強さ、認識の角度によって見えてくるものは変わってくるものだと思った。
人生と同じである。
ハクの意思の中には無邪気さとは違う感情が確かに存在していた。
それは悲しみや焦りといった感情であった。
わたしはその感情にそっと意識を合わせてみた。
すると、違う場所に意識が向かう。
それは黒い場所であった。
何もないただの暗闇の空間。
そこには微かに苦しみの感情が漂っている。
ハクはわたしに何を見せようとしているのであろう?
この空間にはきっと何かが存在しているはずである。
わたしには認識することのできないなないかが。
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