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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年5月15日火曜日

追憶 84

悪夢から覚めるようにして、わたしは飛び起きた。
いつもの部屋の光景に少しばかりの安心感はあったものの、どこか落ち着かない感覚が心を覆っていた。
落ち着かない心を深呼吸によって収めようとしたが、なかなか言うことを聞いてはもらえなかった。
しかしながら、わたしの中には今までには無かった一つの方向性のようなものが生まれていた。
あの黒い犬を解放することこそが必要であると強く感じるのである。
黒い犬が姿を見せたことによって、わたしの中には何となく道筋ができたような気がした。
今まではただ真っ直ぐにひたすら進んでいただけだったが、次回からは黒い犬が潜んでいるであろう場所に向かって歩みを進めたら良いのである。
あたしの中には小さな希望の光が産声を上げたようであった。

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