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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年5月8日火曜日

追憶 77

わたしは暗闇の中を手探りで進んだ。

うめき声とその感情が存在しているであろう場所に対してである。

進む程に闇は深まり、どういう訳か心が憂鬱(ゆううつ)になっていく。

孤独感が胸を締め付け、これより先に進むことを拒んでいるようであった。

わたしは進まない方が良いのだろうか?

このまま進んで帰ってくることができるのだろうか?

わたしの思考は不安ばかりを生産していた。

どのように自分をコントロールしようとも、心は塞ぎ込もうとするのである。

しかしながら、心のどこかでは真っ直ぐに進むことが必要であると思っている自分がいるのである。

わたしの中には様々な葛藤が生み出されていたが、どれを選択すれば良いのかは分からなかった。

しかし、わたしの心境に反して足は前へと踏み出されている。

先へ進むという選択が正しいことなのだろうか?

わたしにはその答えは分からなかった。

足が進むというのならば、それが正しいのだろう。

わたしは暗闇を掻き分けるようにして奥へと進んだ。


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