わたしは空間から引き戻される間際に見たものについて考えていた。
しかしながら、いくら考えたとしても、何かを見たのは覚えているもの、それが何だったかということまでは思い出すことができなかった。
次の日もわたしは瞑想を試みた。
どうしてもわたしの中のあの空間のことが気になって仕方がないのである。
部屋をできるだけ暗くし、ベッドの上で目を閉じて静かに座った。
できる限りのリラックス状態を目指し、意識のどこにあるとも分からない静寂を探した。
どのくらいの時間を有したのかは分からないが、わたしはいつの間にかに静寂の中へと辿り着いていた。
いつもの暗い空間がわたしを出迎えている。
相も変わらず、暗闇はわたしを拒絶していた。
それもいつものことだと思いながら先へと進むのだった。
直ぐ様、身体や心が重くなる。
しかし、それに構わずに先を目指す。
より先へ進もうと思えば、そんなことを気にしている余裕と時間はないのである。
どうせ又、すぐに先へは進めなくなる。
それを分かっていたから、わたしは半分意地になってがむしゃらに足を運んだのだ。
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