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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年5月11日金曜日

追憶 80

しかしながら、またしても限界が来てしまう。
どのように奮起したとしても、それより先には進むことができそうにはなかった。
足が重たい。
重たいと言うよりは、地面に引き込まれるような感覚である。
全身を怠(だる)さが容赦なく襲ってくる。
視界は歪み、自力では立っていられなくなり、又もやその場に崩れ落ちそうになるのを必死で堪えていた。
それは、まるで激しい立ち眩みのようだった。
しかしながら、その状態をそれ以上支えることは困難だった。
わたしはその苦しみに屈し、その場に倒れ込んでしまった。
その時、わたしは視界の端で暗闇の先に何かの形を見た気がした。

気が付くと、わたしはいつもの見慣れた風景の中に座っていた。
又も瞑想から引きずり出されたようである。
あの空間は一体何なのだろう?
進む程に、わたしの中の疑問はまるで癌細胞のように頭の中で膨れ上がるのだった。

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