戻ってから、わたしはHの心の中での体験と、そこから得た教訓を伝えた。
Hはそれを、自分自身の置かれている状況に当てはめて考えているようであった。
次に、わたしは呼ばれているような気がして意識を集中した。
瞼(まぶた)を閉じて待っていると、それはHの腹の奥からの問い掛けであるように感じた。
わたしはHの背中に触れて、再び心の中に至った。
今度は深く落ちて行くような感覚によって、先程と同じように暗い場所に至る。
そこには、竹で編まれたような籠(かご)がぽつりと浮かび、その中には赤ん坊が寝ていた。
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