このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年5月5日木曜日

追憶 1333

すると、右手の人差し指と中指が前方の空中に十字を描いた。
暗闇が後退し、光が場を支配した。
光の十字架は、力強く輝いている。
それを掴んだ時に、わたしは気力が溢れてくるような感覚を得た。
これは、光の十字架の放つ光によって、わたしの霊体が回復したのではないかと思う。
わたしは黒いHの眉間(みけん)に向けて、光の十字架を投じた。
それは、迷いなく飛び、音もなく眉間を貫(つらぬ)いた。
すると、光の十字架が突き刺さる衝撃によって黒いHは見上げるような姿勢になった。
そして、口と瞼(まぶた)を目一杯に開いたが、口の中も瞼の奥にも、本来あるべきものはなく、光によって一層引き立てられた闇があるだけであった。


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