赤ん坊に名前が与えられた頃、誰もがRの存在を認めていた。
Hの家族は相手のYを認めはしなかったが、Rの存在に後押しされる形で、諦めによって渋々受け入れている様子である。
Hは家族との関係の報告と、Rの状態の報告、そして、問題を解決する糸口を得るために時々わたしを訪れた。
ある日、Hを通じてRを見た(霊視した)時、恥ずかしそうに顔を隠す手が気になった。
わたしがそれをHに告げると、お腹の中のRはいつも顔を隠すような体制でエコーに映るのだそうだ。
それは、普通のことであるだろう。
何も変わったことではない。
しかし、気になるのである。
その時は、なぜRの手のことが気になったのかは分からなかった。
しかし、気になったので心には止めておいた。
後にRが生まれた時に、わたしたちはこの時のことを思い出すのであった。
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