このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年5月6日金曜日

追憶 1334

地鳴りのような悲鳴と共に、大きく開かれた目と口からは、黒い煙のような破滅的な意識が吐き出された。
それは頭上に溜まり、行き場所を探しているように見えた。
黒いHは抜け殻のように動かなくなり、文字通り中身が無くなったように感じる。
わたしは再び光の十字架を生じ、それを黒い煙に向かって投じた。
すると、肉体が激しくゲップを繰り返すのを感じる。
黒い煙が光の粒となり、天へ帰る時には、ゲップは治(おさ)まっていた。
視線を下ろすと、抜け殻のようになった黒いHが”あった”。
わたしはそれを引き寄せて、膝(ひざ)の上に抱き、光の十字架を胸と腹に突き立てた。

0 件のコメント:

コメントを投稿