顔を上げると目の前の男は優しい笑顔をわたしに向けた。
「わたしは○○エル。光の使いである。この者(K)を守護し、導く。共にあれ」
男は透き通る声で響き渡るように言った。
(○○エルと表記したのは、天使の名前を忘れてしまったからである)
わたしは感動して心が打ち震えていることに気が付いた。
「ありがとう。よろしくお願いします」
わたしが精一杯の言葉を返すと、天使はまた優しく微笑んだ。
光が消えた。
わたしの眼前に広がっているのは暗闇である。
わたしは感覚的にこれが瞼(まぶた)の裏側であるということを理解した。
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