少女をこちら側へと引き抜くと、扉は自動的に塞がった。
わたしの膝(ひざ)の上で眠るように沈黙している少女の表情は、安らぎに満ちている。
わたしは愛情に従って少女を抱きしめた。
すると、天が開けて眩(まばゆ)い光が降り注ぎ、わたしたちを包み込んだ。
それはとても温かな気持ちにさせる素敵な光であった。
すると、少女がわたしの手を離れ、光の方に向かって昇り始めた。
それを見ると、わたしはなんとも言えない嬉しい気持ちになった。
少女は少しずつ天へと向かい、やがてその姿を光に溶け込ませた。
少女の姿が見えなくなるのと同時に、天が閉じて光が消えた。
わたしは強い充足感によって抱かれるのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿