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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2014年6月20日金曜日

追憶 650

わたしはただ、この少女を「壊す」ことに専念した。
わたしには少女の睨み付ける眼差しが許せなかったのである。
力を込めて細い首を絞め上げると、少女は何かを企むようにいやらしく笑って見せた。
その表情を見て、わたしは背筋が凍り付くのを覚えて我に返った。
わたしは何ということをしていたのだろう。
わたしは自分自身の愚かさに吐き気がした。
首を絞める手を離すと、少女は再び睨み付けた。
今度は少女の眼差しにわたしの心は静けさを取り戻していった。
そして、胸を熱いものが込み上げてくるのを感じるのである。

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