赤黒い煙の中を進むと、思考が乱されていくのが分かる。
わたしは冷静な判断を失い、自分自身という存在を保つことが難しかった。
そして、いつの間にかに全身に小さな赤黒い染みのようなものがあるのを見付けた。
それが少しずつ大きくなってわたしを飲み込もうとしているようである。
広がっていく染みに全身が覆い尽くされようとする時、わたしは目の前に一人の少女が立っているのを見た。
そこで、視界はブラックアウトして、気が付くとわたしは自分自身の視界を取り戻していた。
一瞬の出来事ではあるが、それはとても長い時間に感じられた。
わたしが見た光景は、Cさんの怒りの感情に関係しているものに違いない。
意を決して、わたしはCさんを目の前の座布団に招いた。
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