そっと瞼(まぶた)を上げると、そこには何の変哲もないいつもの世界と、見慣れたKの背中があった。
そこでわたしは、自分が体験したことを出来る限り詳しくKに伝えた。
Kは理解することが難しいのか、または驚くことでも無かったかのように何気無い返事をしていた。
わたしは天使に出会えたことに感動し、心の中には抱え切れないほどの喜びが溢れていたので、Kとの温度差に少し寂しいと感じていた。
気を取り直して話を続けていると、Kの身体が微かに揺れているのが見えた。
わたしは瞑想をしている時に身体が自分自身の意思に反して揺れるのを知っている。
天使が身体から出てきたという共通点を持つKにも、わたしと同じ現象が起きているとしても不思議ではなかった。
そこでわたしはまた感動し、更なる喜びを抱えるようになった。
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