老若男女が肩を落とすようにして歩いている。
皆一様に俯(うつむ)いて、その足取りは重たい。
そこに生気は全く感じられない。
彼らは皆、ネガティブで破滅的であった。
皆黒い影の様になっているためにそれぞれの格好は分からなかったが、皆生きた時代がばらばらであると分かる。
直感であるために、そこに理由はない。
様々な時代を生きた老若男女が列を成して歩いている様は、わたしに怖さを超えた異様な不思議さを覚えさせた。
わたしは脳裏に浮かんでくる光景に対して、緊張感と共に胸が高鳴るのを感じていた。
よく見ると、彼らの足元に何かがある。
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