「おいK…K。ちょと起きてくれ!」
Kの眠りは深そうであったが、何とかわたしの声に反応して目と開けた。
「ん…?どうした?」
Kは眠りを妨害されたことに多少の不快感を持ちながら、気怠(けだる)くわたしに言った。
「起こしてごめん。さっきから太鼓の音が聞こえるんだけど、Kにも聞こえる?気になって仕方がないんだよ」
Kは目を細めて辺りを伺ったが、すぐにまた目を閉じた。
「何にも聞こえない…おやすみ…」
そう言うと、また眠りについてしまった。
Kが辺りを伺っている時にもわたしには太鼓の音が聞こえていた。
Kには聞こえなかったのであろうか?
それとも、眠たかったから面倒臭かったのであろうか?
Kの真意は分からなかった。
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