わたしは今までにどれだけの命を奪ってきたかしれない。
しかし、今までにこのような感覚を覚えたことは一度もなかった。
わたしは恐る恐るキリギリスの足を掴むと、それを窓から外へと放った。
わたしが体験したのは、ネガティブな感情であったのだろう。
無慈悲に命を奪うという行為は、自然界にとって破滅的な手段であるということだと想像するのである。
少なからず、わたし自身の心はその行為を否定していた。
良い行いであるのならば心地好いものであるだろう。
しかしながら、わたしが受け取ったものは、それとは程遠いものであった。
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