わたしは今でも自らの行為を後悔している。
その汚れ、無知、弱さ、を。
わたしたちはイモリや蛙を捕まえては、それで野球をした。
当時のわたしたちにはそれが楽しいものだと信じ込んでいたのである。
誰もそのことを疑いはしなかった。
それはわたしが小学生だった頃のことである。
それは暑い日であった。
中学生になったわたしは、夏休みの昼下がりに部活から帰宅すると、汗を流すためにシャワーを浴びることにした。
風呂場に着いて服を脱ぎ捨て、蛇口を捻った時にそれは跳ねた。
驚いたわたしの目に飛び込んできたものは、空の浴槽の中で這い出ることができずに肩を落とす大きなキリギリスであった。
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