恐怖を前にして、今度はわたしが弱い者を守る立場である。
恐怖に打ち震える狐たちを守れるのは、わたししかいないのだろう。
それに、これはわたし自身を守る闘いでもある。
この黒い大蛇はわたしに「取り憑いている」からである。
黒い大蛇はわたしが気が付かぬ間にわたしの心の中に侵入し、居座っていたのだ。
黒い大蛇の目的はわたしの不幸である。
わたしを破滅的な状態に追い込むことによって、破滅的な心境を生み出させるのが狙いである。
もしかすると、わたしの命(魂)を狙っているということも有り得るだろう。
そうでなければ、ここまでの危機感や恐怖を感じることはないであろう。
本能が命を守ろうとしているように思えるのであった。
破滅的な存在がその「形」を維持するためには、破滅的な感情や状況が必要である。
破滅的な心を維持するために、破滅的な感情が必要であるのと同じことである。
破滅的な存在は破滅的な状況を欲しているのである。
それは、自らが存在するために必要なことであるからだ。
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