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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年8月16日木曜日

追憶 177

わたしはとにかく負けてはいけないと思った。
破滅的な感情に支配されないように自らの意思を建設的な状態に保つことに集中した。
大切なのは黒い大蛇と争うことではないだろう。
敵を作ってしまえば、今度は怒りという破滅的な感情に支配されてしまう。
それでは、本末転倒である。
わたしが破滅的な感情に支配され、鬱状態に陥ったのは黒い大蛇のせいではない。
確かに、黒い大蛇はわたしを破滅的な感情の中に引きずり込むために働き掛けていた。
しかしながら、それで黒い大蛇を敵と見なすのは違うような気がしたのだ。
それでは、建設的な感情から大きく逸れている。
思いやりからかけ離れている。
そして何よりも、そこには「愛」が存在しないのである。
争う気持ちはきっと「愛」を生み出しはしないだろう。
それは「愛」を切り刻むような行為に違いない。
わたしが黒い大蛇と争ってしまえば、破滅的な感情が更に深まってしまうことは必至である。
そうなれば、黒い大蛇にも自らにも救いはないのである。

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