このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2017年7月31日月曜日

追憶 1758

人間的な感性で捕らえれば、それは醜い姿をしていた。
それは、人間の欲望そのものであり、人間が欲望に溺れた姿であろう。
わたしの自尊心がそれを否定していた。
わたしの自尊心は、自分はあのような姿には陥(おちい)りたくはないと主張した。
気持ちは分かるが、それは余りにも偏った考え方であり、同じように自らも既に欲望に溺れた姿であることを自覚していないのである。
わたしの自尊心は、高尚(こうしょう)でいたいという欲望に溺れているのである。
黒い獣とは陰陽で対極に位置するものの、状態に違いはないのだ。
わたしは自らの自尊心を窘(たしな)めた。
それは、自尊心が愛情に欠けていたからである。


0 件のコメント:

コメントを投稿