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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2017年7月2日日曜日

追憶 1729

わたしが子ども達の泣き声を哀れむと、腰の辺りが重たくなった。
見ると、幼い子ども達がわたしの腰に縋(すが)って泣いているのであった。
どうして、こんな山の中に子ども達がいるのだろう?
わたしの頭の中には、人柱(ひとばしら)という言葉が浮かんだが、それは推測であるかも知れない。
理由は分からなかったが、子ども達が悲しんでいることは理解することができる。
わたしにできることは、子ども達を安心させることくらいだろう。
腰に縋って泣く子ども達の背中に、わたしは光の十字架を優しく刺した。

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