会場に到着すると、親友が出迎えてくれた。
彼はわたしを労(ねぎら)ったが、それはわたしの台詞のようにも思えた。
会場には、多くの親戚縁者が料理を囲んでそれぞれに言葉を交わしていた。
父親のキャラクターの影響もあるのか、通夜はとても明るい雰囲気だと感じる。
親友の母親がわたしを出迎え、親友よりも丁寧にわたしを労ってくれた。
わたしは簡単に挨拶を済ませて、父親の霊前に腰を下ろした。
それは、常識的な考えからではなかった。
何か感じるものがあれば良いと思ったからである。
父親の写真は満面の笑みを浮かべている。
それは、生前に良く見た笑顔であったが、わたしはそこに何か不自然なものを感じた。
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