親友の父親は、目の前の小さな世界しか見えず、結果的に極論に至ったのであろう。
人生を終わらせたい気持ちは分からないでもないが、いつかは必ず迎えがくるのだから、急ぐこともないのである。
しかしながら、目の前の小さな世界を生きている人にはその余裕がないのだろう。
ヘッドライトの先にも、恐らく世界は広がっている。
確認することができないために確信は無いが、わたしはそう信じている。
親友と親友の父親について様々な会話をしながら、わたし達は集落を抜けて、狭い脇道に侵入した。
親友は、父親のことを”馬鹿”だと言った。
父親の死を悲しむ気持ちも多少はあるかも知れないが、それを受け入れる気持ちの方が強い奴である。
父親の死は悲しいことではあるが、彼にはそれを糧(かて)にして成長する強さがあった。
親友の自慢をしておくと、彼はある分野での日本代表である。
拠点は日本に置いているが、海外の舞台で活躍しているような人物だ。
親友とは高校の時からの仲だが、わたしは今までに彼から数え切れない程の刺激をもらい、(勝手に)ライバルとして尊敬している。
そのため、わたしは親友として付き合うことができるのだと思っている。
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