光の十字架によって、子ども達は泣き声を手放した。
	そして、皆安心して眠っているかのように沈黙したのである。
	わたしは子ども達を抱き締めて、お別れの言葉を伝えた。
	すると、天から優しく光が差して、子ども達を連れ去っていった。
	その時、渓谷の奥で鈴の音が鳴り、子ども達の笑い声が聞こえた気がした。
	あれは、白い象の周りの子ども達の笑い声であろう。
	姿は見えなかったが、どこかでわたしを見ていたに違いない。
	もしかすると、わたしを働かせたのは白い象なのかも知れないと思った。
	
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