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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年10月26日水曜日

追憶 1507

バイクの楽しさを思い出した頃、わたしを一人の男性が訪ねた。
彼は30代の既婚者である。
出迎えると、黒くて重苦しい雰囲気をまとい、何かしらの悩みを抱えているのが傍目(はため)にも明らかであった。
彼は明らかに”不幸”を抱えていたのである。
部屋に案内して、互いに腰を下ろした。
彼は鉛(なまり)のように存在したが、それが肌にまとわりつく湿気のようで不快であった。
心の輝きは失われ、脆弱(ぜいじゃく)な精神は風前の灯(ともしび)というところであろう。
わたしの仕事は、彼の抱えている悩みの原因を解明することである。
わたしには彼の抱えている”誤解”を取り除く必要があるのだ。
彼の抱えている悩みがどのような状況によって導かれたのかを知る必要はない。
なぜなら、すべての悩みが感情問題に過ぎず、それは内的矛盾に他ならないからである。
わたしは彼の抱えている内的矛盾を解けば良いのである。

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