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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年10月14日金曜日

追憶 1495

今の彼女達には、このことは受け入れられないだろう。
だから、わたしは彼女達の同じ内容の話を遮(さえぎ)って、帰ってもらった。
彼女達と分かれた後、わたしは彼女達から引き受けた破滅的な感情を綺麗にして光へと帰した。
彼女達は幾らか軽くなったはずである。

愚かなことに、彼女達は一週間後にもわたしを訪ねた。
もちろん、わたしを勧誘するためである。
しかしながら、年配の方の女性は別の人であった。
それは、以前の女性よりも自信に溢れ、より教義に精通しているような印象であった。
前回、わたしに言い包められたことを受けて、この女はより実力のある者を従えて来たのである。
彼女達の魂胆(こんたん)を見透かして、わたしは呆れた。
50も過ぎているであろう年配の女性は、偽善という愛を以てわたしを救おうとしている。
その歪んだ熱意が恩着せがましく鬱陶(うっとう)しいのだ。
50年以上も生きて、そんなことも分からないのであろうか?
わたしは彼女の愛など必要とはしていない。
彼女達の背後には、前回と同様、黒い人影が蠢(うごめ)いていた。
自分のことも救えないのである。
なんと自分本位な人達なのだろう。
わたしは心の中に怒りの感情が生まれたのを感じた。

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