自らのひざと手の甲を眺めながら、わたしはどうにか立ち上がろうと試みた。
すると、突然にわたしの目の前に人?の気配が現れた。
今までこの空間にはわたし以外には誰もいなかった。
そこに突如として現れた気配に驚いたが、疲労感がすぐにその驚きを掻き消した。
その時、わたしの脳裏には一つのイメージが浮かび、そのままそこに焼き付いてしまった。
それは、逆光の中に佇む人の姿だった。
背後から差し込む強烈な光が、人の姿を黒く染めている。
そんなイメージが脳裏に流れ込んできて、勝手にわたしに見せるのであった。
わたしにはこのイメージが目の前に現れた人の気配に関連しているのではないかと思えるのであった。
わたしはそれを確認しなければならなかった。
理由は分からない。
ただ、そんな気がするのである。
わたしは気力を振り絞って顔を上げた。
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