ある日の瞑想中に、わたしは自らの身体が自らの意思の外で動いていることに気が付いた。
身体がふわふわと軽くなり、メトロノームのようにゆらゆらと左右に揺れることに加えて、右手が徐々に前方へと差し出されていた。
嫌悪感はなかったので抵抗などはしない。
むしろ、これから一体何が始まるのだろう?という期待感が膨らんでいくのであった。
わたしの右手は指先を美しく伸ばした状態で、前方に対して真っ直ぐに突き出されていた。
そして、おもむろに人差し指と中指だけを残して残りの指をたたむと、その2本の指を伸ばした右手をその場から勢い良く振り下ろした。
その時に、わたしは無意識の内に例の口笛を鳴らした。
右手の動きと口笛(呼吸法)は絶妙に合わさっている。
わたしの耳?には口笛の甲高く歯切れの良い音が何度も反響していた。
すると、目の前に一瞬金色の光が現れて視界を塞いだ。
そして、次の瞬間には目の前の暗闇を切り裂くようにして、「金色の杭」のような物が浮遊していたのである。
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