このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年11月18日日曜日

追憶 271

強烈な父性に抱かれて、わたしは素直に黄金の杭を掴んだ。
すると、その瞬間にわたしは心を雷によって撃ち抜かれたような衝撃を受けた。
美しい光の束が心を通り抜けるような感覚である。
わたしの心は激しく脈打っていた。
それはまるで、新しい玩具を与えられた子どものような心境であった。
その玩具を使って、頭の中に様々な楽しい想像を繰り広げる。
どうやって遊ぼうか?
どのような人物に成り切ろうか?
どこで遊ぼうか?
誰と遊ぼうか?
わたしが掴んでいる黄金の杭に対しての具体的な想像は生まれなかったが、物凄く大きな可能性を感じる様は、正に新しい玩具を与えられた子どもの心境なのである。
躍動する心は、わたしの寂れた心に働きかけ、土を耕す。
楽しい想像力は人の心の大地を耕す。
それは、柔らかく良い土壌を作る。
良い土壌には多くの命が芽吹くだろう。
今のわたしの心には命の芽はあまり吹いてはいないかもしれない。
しかし、いつの日か多くの命の芽が育つ。
それは、大きく育ち、やがて豊かな実りを恵むだろう。


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