息子に叱責された父親は、情けなく謝罪した。
	それを見て、わたしには親友の父親の前途は程遠いと感じた。
	わたしが父親の反応を伝えると、親友は声を出して笑った。
	わたしと親友との間では、今回の騒動で多くの人に迷惑を掛けた親友の父親が、反省の末に”借りてきた猫”になっていることが可笑しくて仕方なかったのである。
	それでも、親友の父親はわたしと親友の会話に参加する場面もあった。
	わたしが親友の父親の言葉をそのまま真似て話すと、親友はそこに父親の言葉癖を見付けたようで喜んでいた。
	わたし達は、和気藹々(わきあいあい)と家路を辿った。
	
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