母親を真正面に座らせるのには抵抗があった。
母親だからだというのではないが、向かい合って座ることには恥ずかしさと気まずさがあった。
わたしは母親に対して、背中を向けて座ってもらうことにした。
まずは、自らの意識を集中することが必要であるだろう。
自分自身の準備ができていないのに、必要なことは行えない。
わたしは自らの心に向かい、静寂を探した。
割りと短い時間で静寂を感じることができた。
思っていた結果とは違っていたが、それが良い方の結果であったので嬉しかった。
この時、わたしは自分自身のために何かをする時よりも、他人のために何かをする時の方が力が増すことを改めて実感することができた。
真意は分からないが、わたしが普段よりも良い結果を残せたのはそのせいだと思っている。
わたしは静寂の中で自我を手放し、純粋な欲求だけを待った。
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