人は自分自身のことを知らないものである。
外面として作り出していると書いたが、別に自分自身のことを理解した上で外面として自分というものを作り上げている訳ではないだろう。
自分自身を理解してそれを作り上げている訳ではなく、剥がれ落ちる外面を繕うように人は自分自身を形成しているのである。
外壁の修繕に忙しいのであれば、家屋と室内に至っては手が回らないであろう。
わたしは自分自身が外面ばかりを気にかけて生きてきたからそう思うのである。
わたしは自分自身を見つめた時に、他人にも同じような特徴が見えるのに気付いた。
現時点においては推測の域を離れることはないが、わたしが抱えている問題を同じように他人も抱えているであろう。
母親の中にも、外面を繕うことによって内面が損なわれるという自己形成にあたっての間違いというものが、きっと存在しているはずである。
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