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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年7月1日月曜日

追憶 496

これまでのわたしの生き方では人生の幸福には辿り着くことができないと理解した。
わたしはたくさんの悪事を働き、苦悩の中に生きていたのである。
わたしが感じる幸福の中には、それに反するようにいつも苦しみが潜んでいた。
わたしはそのことに気が付いていながら、それが幸福であろうと思い込んでいたし、その矛盾を指摘しようなどとは思わなかった。
矛盾を指摘することで、必死に掴んでいる希薄な幸福でさえ、指の間をすり抜けて消えるのが怖かったのだ。
何をしてもわたしの心が満たされることはなかったが、わたしはその見かけだけの幸福にしがみつこうと必死にもがいていたのである。
わたしは苦しみの中に在って、それが愚かな行為であることにようやく気が付いた。
幸福とは、心が満ちることであろう。
わたしにも、幸福というものの正体は分からない。
しかしながら、今までのわたしが抱えていた「何か」は幸福とは程遠いものであったことは理解することができるのである。

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