ペンションの横にはキャンプ用品を置いてある場所があり、そこには同じ形をしたドラム缶のかまどが幾つも立て掛けてあった。
わたしはそれを発見すると、片付ける場所が分かったことに小さな喜びを感じた。
それは、ドラム缶のかまどが重たかったからである。
立て掛けてあるドラム缶のかまどに並べるようにして、持ってきたかまどを立て掛けた。
その時、わたしは血の気が引いた。
金縛りの様に動けないわたしが見たものは、ドラム缶の裏側一面に現れる人の顔であった。
サビと焦げ跡などが人の顔の様に焼き付いているのである。
わたしはかまどの裏側にある人の顔の様に見える模様から目を離せずにいた。
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