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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年5月15日水曜日

追憶 449

歯を磨きながら、わたしは自らの欲求に葛藤していた。
女の顔がドラム缶に現れているということをHに伝えたい。
Hには昨晩の出来事が見えてはいなかった。
話はしたし、それを疑ってはいないだろうが、ドラム缶を見せることで話にリアリティが増すように思えたのである。
それに加えて、Hが驚く姿も見たかった。
それは単なる遊び心である。
しかしながら、話をするのならKがこの場にいた方が良い。
同じ話を二度もするのは面倒だと感じた。
わたしは水道水で口を濯(ゆす)ぎながら、Kが来るのを楽しみに待っていた。わたしは話す気でいたのである。

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