黄金の杭は一瞬の抵抗をみせて黒いものに突き刺さった。
その瞬間に気持ち悪くなり、吐き気と共にゲップが出る。
すると、目の前の黒いものが少しずつ色を薄め、やがては完全に消えてしまったのである。
それと同時に吐き気も治まっていた。
心地よい風が胸の中を通り抜けるようであった。
爽やかな気持ちでまぶたを開くと、わたしはまるで生まれ変わったのではないかと思うくらいに胸の中が軽いことに驚いていた。
わたしは今までにない軽やかな気持ちを抱えて幸せだった。
自らの内に存在している破滅的なもの(思考や感情)が、自分自身に対してどれ程悪影響なのかを実感した出来事であった。
あの時、黒いものはキラキラとした光の粒になって空?天?へと昇っていった。
破滅的な意識は重く、建設的な意識は軽いということも理解することができた。
気持ちが重い、軽いなどと表現するのは、多くの人が意識的なものに対して質量を感じているからであるだろう。
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