ゲップと共に吐き出された黒いものは物体ではなく意識的なものである。
わたしには認識することができているけれど、一般的には目には映らないものである。
わたしの中の破滅的な思考や感情が体内に蓄積し、それが今のわたしには異物として認識されるようであった。
それらを気持ち悪く感じるのは、わたしにとっては必要の無いものだからであるだろう。
もしも、必要なものであるのならば、心地よく感じると思うのである。
それはわたしの求める理想に対して必要ではなかったり、そこに辿り着くためには不要なものなのであろう。
わたしの身体か魂か、大天使ミカエルかハクとコンか…
どのような判断が働いてこのような結果に行き着くのかは分からなかったが、それが気持ち悪いという感覚を覚えるだけで、それが異物なのは理解することができた。
吐き出した黒いものは煙のようでもあり、コールタールのようでもあった。
わたしは漠然と、目の前に吐き出した黒いものをそのままの形で置いておくのは間違っていると感じていた。
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