それは、人間の手が入り過ぎているからである。
今までの「失敗」によって、誰にだって自然(海)が耐えられる限度というものを理解することができる。
そのために、北灘漁協では筏の台数を制限している。
しかしながら、それを守らない業者は後を立たない。
それは資本主義社会が生み出すジレンマである。
経済の拡張と自然環境の悪化は比例せざるを得ない。
人が経済活動を広げる度に、自然の営みに介入しなければならないからである。
人がハードパワーによって踏み込めば、自然はそのベストなバランスを保つことができない。
生態系を維持しているのはソフトパワーである。
自然環境に則した形によって緩やかに変化していく。
しかしながら、人間は自然を克服しようとする。
生産性を高め、より多くの利益を得るためには、自然の速度を無理矢理に歪めてしまった方が有益なのである。
自然環境にとって、人間の持つハードパワー(欲望)は脅威なのである。
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