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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年9月11日火曜日

追憶 203

心の中に向かうと、どこか落ち着かないような感覚がわたしにまとわり付いて離れようとはしなかった。
例えるならば緊張感であろうか?
それとも焦燥感であろうか?
何か大事なことを忘れているけど思い出せない時のような気持ちであった。
何とも表現し辛いのだが、心が浮き足立って落ち着かないのである。
わたしは何とか心を静めようと努めた。
心の中に存在している「静寂」を探せば何とかなるはずである。
心が落ち着かない感覚も、静寂の中までは付いて来れないだろう。
そう考えた。
しかしながら、いくら探しても静寂への入口は一向に見付かりそうもなかった。
わたしは諦めて心が落ち着かない感覚に意識を合わさるようにして向き合ってみた。
すると、胸の鼓動が次第に高まり、まるで心臓が身体の外に飛び出してしまったのではないかと思える程に高鳴り始めたのである。
それと同時に目の前の暗闇の中に何かが浮き出てくるのが見えた。

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