いつの間にかに、わたしは「こっち」に戻っていた。
そこにはいつもの部屋の様子が映っていたが、空気がとても清々しく、何かが微妙に違っていた。
その何かが何なのかを明確に説明することはできない。
長年の悩みが解消された?生まれ変わった?なんだかそのように感じるのである。
どこが?と聞かれると答えられないのだが、世界が違うように感じられるのである。
それはきっと、心が違うのであろう。
心が変わったのである。
心が変わったから、世界が変わったのであろう。
黒い犬は去った。
彼がどこへ行ったのかは分からない。
しかしながら、彼がどこか遠くへ旅立ったことは確かである。
失って初めて、今まで感じていた感覚が存在していないことに気が付いた。
黒い犬が存在していた意識的な部分の欠落が、わたしに新たな感覚を伝えているのである。
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