しかしながら、その道のりは決して気楽なものではなかった。
考えが甘かった。
わたしは自らの甘さを痛感することになる。
わたしは胸を打つ突然の衝撃と共に天地がひっくり返るのを見た。
世界が混乱によって支配され、それと同時にわたしは視界を失った。
次に気が付いた時は、暗闇の中に小さな声を聞いた時だった。
どこかで聞いたような小さな声がわたしの耳に優しく触れていた。
わたしはそれをどこかで懐かしいと感じていた。
どこかで聞いたような声であるが、それがどこであったのかを思い出せない。
妙に身体が重たかった。
これは一体どういうことだ?
身体が鉛になったように鈍い。
身体が鉛のように重く伸し掛るのは気に食わなかったが、何故かこの状態を頭では心地好いと考えていた。
頭がぼんやりとして気持ちがいいのである。
まるで夢うつつである。
わたしにはここが夢の中なのか、それとも現実であるのか分からなかった。
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