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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年4月24日火曜日

追憶 63

すると、明らかに空気が変わるのが分かった。


なんと言うか、場に動揺が生まれたようであった。


これはわたしの感情ではない。


明らかに彼らの感情である。


わたしの「思いやり」に対して、彼らは動揺したようであった。


わたしにはなぜそのようになるのかが分からなかった。


彼らが求めていたのは苦しみに対する共有と理解ではないのだろうか?

わたしの「思いやり」は、彼らの求めるものを満たすことができると信じていたが、そうではないのだろうか?

わたしはどうすれば良いのか分からなくなってしまった。

何をすれば彼らを救うことができるのだろう?

知恵を振り絞ったところで何も出て来はしなかった。

それに、わたしには時間がなかったのである。

彼らは、わたしの思いとは裏腹に急に去ってしまったからである。

あたしには彼らを追いかけることはできない。

プレッシャーからは解放されたものの、わたしの中には何やらしこりのようなものが残った。




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