このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2012年4月17日火曜日

追憶 56

しかしながら、今のわたしにできることは何もなかった。



わたしが唯一選択することができる行動は、ただ耐えるということだけだった。


指一本も動かせない状況である。


わたしがどれ程足掻いても、どうしようもないのである。


背中を覆う黒い影は執拗にわたしにすり寄ってくる。


それは決して心地の良いものではなかった。


正直なところ、気分が悪くて吐きそうだった。


襲ってくるプレッシャーは次第に強くなる。


鼓膜は低い音をわたしに聞かせるのだった。


その時、わたしは自身の心の中に一筋の光を見た気がした。


気のせいかとも思ったが、気持ちが落ち着くような感覚がそこにあるため、きっと気のせいでも見間違いでもないのだろう。



0 件のコメント:

コメントを投稿