わたしは何も気にしてはいなかった。
わたしには何の問題も生じていないのである。
ただ事実を受け入れ、そこから導き出せる最善だと思える選択をするだけだ。
今はリザーブタンクの燃料があるから、それを使って走れるところまで走る。
燃料が尽きれば、尽きた時に導き出せる選択をすれば良いのである。
”燃料が尽きたらどうしよう”
などということは考えなかった。
思考は反射的に不安を考えていたかも知れないが、気にしてはいなかったのだろう。
聞こえていたように思うが聞こえていなかったのかも知れない。
わたしに出来ることは残された燃料で走行することだけである。
他に出来ることがないのだから、他のことを考える必要はないのだろう。
ダムを過ぎ、わたしはいつの間にかに麓のガソリンスタンドに到着していた。
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